株主優待を目的として、株式投資をされている方は多くいらっしゃると思います。
ですが、2022年に入って、株主優待制度の「廃止」を発表する企業が続出していることをご存知でしょうか?
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今回は、「株主優待制度、まさかの廃止の流れ?」について解説します。
例えば、オリックス(8591)は、5月11日に株主優待制度を2024年3月で廃止すると発表しました。
オリックスは、3月末に株主へ贈られる「カタログギフト」などが好評で、楽天証券の「株主優待検索」では優待銘柄ランキングで上位を維持してました。
また、株主優待が人気のJT(2914)も、2月24日に優待制度を廃止する旨を発表しました。
オリックス・JTの双方とも、企業業績が好調な優良企業です。
こちらの記事も参考になります。
株主優待廃止の衝撃!75社が優待廃止!優待投資の転機か (jin-plus.com)
優待人気トップ企業が、なぜ株主優待を廃止するのか?
上場企業は、会社法の規定で「株主平等の原則」に従う義務を負っています。
ちなみに、株主平等の原則とは「自らの株主を、その保有する株式の内容および数に応じて平等に取り扱わなければならない」とする原則です。
つまり、100株保有している株主も1,000株保有している株主も、保有している株の数に応じてもらえる権利は同じでなければならないのです。
ですが、これまでの日本の株主優待制度では、株主が平等に扱われていない事例が多数存在していました。
例えば、下記のような株主優待内容の場合。
・保有株式数:100株以上1,000株未満の場合
・株主優待内容:1,000円相当の商品詰め合わせ
100株保有しているAさんと900株保有しているBさんは、同じ「1,000円相当の商品詰め合わせ」を受け取ることになります。
しかし、100株保有しているAさんのほうが、株主優待では得しているように見えますよね。
このような事例は、今まで問題視されながらも暗黙の了解として適用されていました。
こちらの記事も参考になります。
株主優待は不公平な制度? | やすべえ(先生)のマネー話 (asfin.jp)
2022年4月4日に東証が再編され、これまでの状況が変化
株式市場に上場するための基準には、「コーポレートガバナンス・コードの順守」が含まれているため「株主平等の原則」の順守を、以前よりも強く求められるようになりました。
今回、オリックスやJTは「株主平等」の観点から株主優待の廃止をしましたが、今後同じように株主優待を廃止する企業が増える可能性は十分にあります。
株主優待制度を目的として、株式投資をされている方は、今一度、投資の目的を見直すといいかもしれません。
ちなみに、私自身は株主優待目当ての投資はしていませんし、オススメもしていない立場です。
この記事も参考になります。
株主優待狙いで株を買うのはやめる理由3つ [賢く生きる3分間マネーハック] All About
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投稿者プロフィール
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名古屋市在住。個人を応援する30代の独立系FP。起業して6年目。
これまで1,500名以上のFP相談を受注。私自身「あの年齢の時に」「起業する前に」こんな情報を知っていたら、もっと早く確実に成果が出せたと思うことが沢山ありました。このブログでは、個人レベルで知っておくと役立つ、経済関係の時事ネタや家計・資産形成などについて、シンプルにかみ砕いてお伝えします。
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